読者さんにはおなじみの浜松自宅カフェさんの最新記事「家作りの成功は最初の予算がキモ」。
家づくりや大きな買い物を本格的に考え始めた方にとって、実に要所を捉えた内容です。
まずは読んでもらえると勝手にリンクした甲斐があります。(浜自さん、お借りします^^;)
2011年11月現在、僕は家づくりという大きな買い物をする過程において、最も苦しい時期に居ます。
なぜ、苦しいかというと、それは「理想と現実」の間に居るからなのです。
戦略や戦術や戦闘を行うには、どうしても持って生まれた才能(バックボーン)や、努力して培われた技術。これが必要。
浜自さんが書かれた戦略論は実に的を得ており、僕には技術が足りなかった。戦術はあっても・・・。
さて、ここで言う「技術」とは、
「自己資金」、そして「ローン能力」。
皆様も知っての通りの自営業者ですので、ローンを組むに至るまで、実に2ヶ月を要し、
その間は様々な銀行さんと交渉しました。
最終的には比較的良い結果を頂いた銀行さんと先週になってようやく金銭消費貸借契約を結びましたが、
この間は社会的な立場を実感しつつ、自分に嫌気がさしていました。
中学生的な感覚でいうところ、「しばらくグレてました」と言えばわかりやすいかもしれません(笑)
「ご予算は?」と何度もクライアントさんに聞いてきた自分が恥ずかしいほど、
その「技術」に培われた「戦略」=「予算」が不明確でした。
概算見積をハジくのが怖く、それを避けて、「イケるぞ」という悪魔の声に導かれ実施設計へ向かいました。
怖さより現実をとる場合(実務)では考えられないことをやってのけたのです。
関係者の方なら、このアホさ加減を理解して頂けると思いますが、「これくらいやればイケるだろう。」
という、希望に満ち満ちた考えを押し通し、見積もりをお願いしました。
結果、見積書をにらみつけ、戦術を駆使しながら、駆使しきれない部分の戦略を工夫する日々。
最後は過去のクライアントさんを含め、いつも通り悩んできたところで悩んでます。あと、○○円あればと・・・
(宝くじもtotoも結局はアテにはなりませんよ!!)
色々、現実味を帯びた愚痴も書きましたが、
何が言いたいかと言うと、まず希望を捨て、しっかりと現実と向き合い、ちゃんと「戦略=予算」を決めること。
そして、建てるべきなのか、見送るべきなのかという判断基準を持ち、決定、決断を下すこと。
これに尽きます。
最近、資金計画上、かなり無理をされている方からの相談を多数受けています。
せっかくのご縁ですので、何とかしてあげたい気持ちはあるのですが、
如何せん、そういう方に限って「戦略」はおろか、自分の持つ「技術」すらわかっていないことが多いです。
選手の「技術」が判断できないと、名将落合でも戦略や戦術や戦闘もできないと思いますよ。
加門建築設計室